発足会を開催しました。
- uaeldercarejp
- 2024年8月31日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年9月21日

ウクライナ高齢者を支援する会の発足会にお忙しい中お集まり頂きました皆様、並びに開催にあたり御協力頂きました皆様、本当にありがとうございました。
様々至らぬ点があった事は熟知しておりますが、今後も温かい目で見守って頂けますと幸いです。
引き続き宜しくお願い致します。
【発足会概要】

・2024年8月17日、25名の参加により「ウクライナ高齢者を支援する会」の発足会が開催された。開会にあたり、代表世話人高橋龍太郎から2023年11月から始めたウクライナ高齢者を支援する寄付についての経過報告があった。延期されていたが、今秋10月に、事務局の江刺秀明と高橋がウクライナにレッグウォーマーとザーネクリームを運ぶこと、現地で大人用紙おむつなどを購入して配送する予定であることが報告された。また、会の活動は、2027年3月末までで終了とし、それまでに計3回支援物資を配る予定であることも述べられた。
・続いて日本ウクライナ友好協会Kraianyの副理事長Igor Yevtushukさんから、スライドを使って、ウクライナの文化、歴史、日本ウクライナ友好協会Kraiany の活動内容、2024年2月から始まったロシアのウクライナ侵攻についての講演があった。Igorさんは、ウクライナの有名な郷土料理ボルシチの種類の多様性、大虐殺ホロドモールの悲惨さ、ウクライナ語話者に対するロシアの抑圧、日本でのウクライナ文化紹介の重要性などについて話し、それが避難者に自信と絆をもたらすと強調した。また、ロシアのウクライナ侵攻に関する情報を確認する際には、信頼できる情報源を見つけることが重要だと述べた。

・Vbraniプロジェクトの紹介: 2021年、ウクライナのリヴィウを中心に始まったこのプロジェクトは、孤立しがちな高齢者がニット製品を作り販売することによって、仲間意識の醸成と収入を得ることを目的とするもので、現在日本在住のMiaさんからビデオ録画を通じて日本での製品販売や協力者の募集を継続し高齢者支援を拡大する予定であることが紹介された。下記のウェブサイトに紹介されている。
・ウクライナ避難者Mosina Eleonoraさんのお話(要旨):私は、ロシアに近いザポリージャで生活していました。2020年、日本で勉強するため訪日予定でしたが、コロナ禍が始まり来日できなくなりました。コロナが落ち着いたら日本に来る予定でした。2022年2月ロシアの侵攻が始まって1か月した頃、日本財団の支援を受けて来日できました。私のように早期に激戦地域から避難し日本に来られたことは、大変恵まれていると思い感謝しています。一方で、家族や友人はウクライナに残り、常に危険と隣り合わせの制約を受けた日常を送っています。友人の中には、国を守る戦いに参加した人もいます。現在、私は、支援を受け、日本語の勉強をしながら学校に通いアルバイトもして生計をたてています。また、私の友人も日本財団の援助を受けて、日本で勉強できることになりました。

・続いて、世話人の井藤英喜さん、黒川由紀子さんから挨拶があった。同じく世話人の佐賀宗彦さんは家庭の事情で参加がかなわなかった。
高橋から、本会を発足するに至った背景について講演があった。子供時代、中国大陸で従軍した父親の足裏の鶏眼に刻まれた戦争の傷跡、作家埴谷雄高が指摘した政治の本質「奴は敵だ、敵を殺せ」の現在性、高齢者にとって生涯にわたり健康の中心を占め続ける戦争体験、ロシアの侵攻が日本で生活する我々の自由にも影響している現実、について述べられた。そして、日米共同研究として高橋が行った広島被爆者と真珠湾攻撃時のアメリカ軍人を対象としたインタビュー調査、その後それを脚本化して上演された日米高校生によるパフォーマンスの紹介がなされた。ある被爆者が広島の元安川を渡りながら「8月6日の前日までここでたくさんの子供たちが川遊びをしていた」と語ったエピソードは、人々の生活を一日にして変えてしまう戦争の残虐性を示している。
・総会
最後に、「ウクライナ高齢者を支援する会」の総会が開かれた。団体の規約、収支報告が行われ、監事稲松孝思から寄付収入とその支出について適切に管理されている旨報告された。以上の議案は参加者によって承認された。今後の予定として、ホームページが立ち上げられること、10月に高橋と江刺がウクライナへ支援物資を届ける計画が説明された。
於:板橋区立文化会館 2024年8月17日